エレクトロタップ(分岐タップ)使用によるトラブル
バイクや車のカスタムをしていると、時々出てくる電気関係の配線加工。
LEDのイルミを増設したり、ポジションキットなどの電装パーツを追加したり、色々な場面で必要になりますよね。
市販の製品には特殊な工具を使わずに作業できるよう、エレクトロタップ(分岐タップ)が付属されていることが多いですが、この部品を使用した事によるトラブルが結構多いのです。
もちろん本来の正しい使い方をしていれば問題は起きないのですが、特別な工具無しで使えることから初心者の方がよく理解しないまま使っており、トラブルが頻発しているようです。
よくあるトラブル1 配線が正しい位置にセットされておらず、被覆を剥いて芯線と接触するだけのはずが断線させてしまう
よくあるトラブル2 配線径に対して適正なサイズのタップを使っておらず、接触不良が起きる
トラブル1は単純に作業の問題なので注意をすれば解決する事ではありますが、問題は2のほう。
エレクトロタップのサイズについてはバイクのカスタムだと一番出番が多いのが赤色のタップだと思いますが、適合する配線径をタップのサイズ別に確認すると以下のようになっています。
白0.18〜0.36sq、赤0.5〜0.85sq、青0.85〜2.0sq
見た目の通り、配線は太いほうが高い負荷にも耐える事ができ、安定して電気を流す事ができるので車両の純正配線には白タップが適合するような細い配線はあまり使用されません。
ですが市販のLEDテープや回路キットなどのパーツには、基板との接続の都合上、芯線数(中の銅線)が少ない細〜い配線がよく使われているんです。
その結果、車両配線から電源を分岐させる際に赤タップが車両の配線側には適合していても、そこに適合していない細い配線を分岐させようと接続をして接触不良が起きるというケースが多いようです。
最近のバイクはデザインを優先して継ぎ目やネジの使用を減らしていたり、昔のモデルに比べて外装の分解が難しくなってきているように感じますよね。
そうすると配線加工をした箇所に問題が出てしまうと、修正の為にまた大変な労力が必要となってしまいます。
それを避ける為にも確実で信頼性の高い処理をするのが望ましいと思います。
また、分岐タップには下記のようなデメリットもあります。
・配線の脱着ができない
・タップの大きさから多くのスペースが取られてしまい、仕上がりの見た目が悪い
以上の理由から電装加工を請け負うようなプロショップではエレクトロタップはほとんど使用せず、より信頼性の高いギボシ端子やハンダづけによる直接接続をおこなっていると聞いています。
ギボシ端子は正しく配線へ処理をすれば高い信頼性が得られ配線の脱着も可能ですので、ぜひ必要な工具を揃えていただき、使い方をマスターいただければと思います。
ギボシ端子の使い方については、またあらためてご紹介させていただきますね。
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